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ファーストブラザーズ

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アナリストレポート

基本情報

特色 独立系不動産私募ファンド運営会社 市場名 東証一部

事業内容(レポートより抜粋)

ファーストブラザーズ(以下、同社)は、機関投資家向けの不動産私募ファンドの運用を行う投資運用事業と、賃貸不動産等の投資による自己資金の運用や事業会社等に対して事業再生支援やM&Aに係る助言等を行う投資銀行事業を手掛ける不動産関連企業である。

同社と連結子会社の経営陣の多くは、日本において不動産の証券化ビジネスが黎明期を迎えた90年代から業界において活躍したメンバーである。会社の設立は04年と、業界大手のケネディクス(4321東証一部、95年設立)やいちごグループホールディングス(2337東証一部、00年設立)に比べて後発ではあるものの、経営危機やM&Aの波に呑み込まれることなく独立系のポジションを維持している同社は、栄枯盛衰の激しい業界の中でユニークな存在である。

同社は、市場や業界の環境変化に対応して柔軟にビジネスの構造を変えていく方針を採っている。16/11期には、ファンド向けの投資対象となる大型の不動産物件については、市況が高値圏にあるとの認識から、運用する不動産私募ファンドでは物件の売却を進める一方で、取得時の競合の少ない、概ね30億円未満の賃貸不動産に対する自己勘定投資を積極化させた。

この結果、16/11期は、収益の柱が投資運用事業から投資銀行事業へと機動的に変化した。当面は、投資銀行事業が収益の中核を担う可能性が高いと推察される。

同社の売上高は、投資銀行事業に計上される自己勘定投資の不動産売却の有無やその額の増減により大きく変動する。また、その売上総利益率は他のビジネスよりも大幅に低いことから、同社では売上高や利益率よりも売上総利益の水準を重視する経営方針を採っており、中期経営計画でも、20/11期に売上総利益100億円を目標に掲げている。

(2017年3月10日時点)

沿革(レポートより抜粋)

同社は、三井信託銀行(現三井住友信託銀行、三井住友トラスト・ホールディングス8309東証一部の子会社)、モルガン・スタンレー・プロパティーズ・ジャパン(現モルガン・スタンレー・キャピタル)で不動産証券化業務に携わってきた吉原知紀氏によって04年2月に設立された。米本社の方針に沿わない物件であっても、投資してバリューアップを実現したいという吉原社長の想いが創業の動機となったようである。

04年11月に三井信託銀行で社長の同僚だった堀田佳延氏(現取締役)が入社したのに続き、06年2月には三井信託銀行とモルガン・スタンレー・プロパティーズ・ジャパンで同僚であった辻野和孝氏(現取締役)も入社し、同社の経営基盤は強固なものとなった。

同社は設立当初から数十億円~数百億円規模の不動産物件を投資対象とした私募ファンドの運営に乗り出した。実際、05/11期のファンドを通じた不動産の取得額は1,000億円を超えた。しかしながら、不動産市況の変調を感じた同社は、06/11期から08/11期においては、取得を抑制する一方で、取得したばかりの不動産を短期での売却に踏み切った結果、08年9月に発生したリーマンショック後の金融不動産市場の大混乱を浅い傷で乗り切った(06/11期と08/11期はネットで売却超)。

リーマンショック前の07/11期あたりからは、他社が運用していた不動産私募ファンドにおいて、ローンのデフォルト等の理由により、エクイティ投資家やローンの出し手である銀行から、運用会社を同社に変更したいという要請がなされる事例が急増した。こうしたケースは業界ではレスキュー案件と呼ばれており、信用力がある大手の不動産ファンド会社などが受託先に選定された。同社も07/11期から09/11期に掛けての3年で合計2,000億円程度(13/11期までの累計では3,000億円程度)のレスキュー案件を受託しており、設立して日が浅い同社がすぐに業界内で確固たる地位を築いていたことは評価できる。

07年9月に金融商品取引法が施行されると、08年4月に投資運用業の登録を行うなど、社内体制の整備を進めた。また、債権回収業務や不動産運用システムの開発を中心としたIT業務などの周辺業務にもグループで乗り出したが、軌道に乗らなかったものは、子会社の売却や清算によって既に撤退を完了している。なお、投資運用事業に関しては、11年に設立したFBAMに単体から事業を分離している。

13年から不動産市況の回復が顕著になると、同社は再びファンドでの不動産売却を積極化させたため、ファンドの資産残高は13年11月末の1,552億円をピークに減少傾向にある(15年11月末は565億円)。一方で、自己勘定投資の販売用不動産残高は同期間で69億円から161億円に積み増すなど、顧客利益の最大化を目指しつつ、自社の長期的な利益成長を見据えた取り組みを強化している。

同社は、15年2月に東京証券取引所のマザーズ市場に上場したが、16年10月21日に第一部市場に市場変更した。

(2017年3月10日時点)



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